秋も深まり、朝夕がずいぶん涼しくなってきましたね。秋の虫も少し静かになってくると、いよいよ冬が近づいてきたと感じます。昨年の今頃、日本全国である虫のニュースが世間をにぎわせていました。

そう、カメムシです。

緑色のツヤアオカメムシ、緑色に少し茶色い翅が見えるチャバネアオカメムシ、こげ茶色のクサギカメムシなどが大発生して、夜明るい場所にはたくさんくっついていました。
これが踏みつぶされて、あちこちでうっすらカメムシのにおいがしていましたね。

あれだけ大量にいたカメムシ、今年はどこに行ったのでしょう?

害虫駆除に詳しい東洋産業の大野竜徳さんに、今年のカメムシの状況について聞きました。

ー大量発生していたカメムシ、今年はどうなっていますか?

(大野竜徳さん)
「今年も春から夏にかけて、昨年の生き残りのカメムシがとても多く見られました。多く見られたカメムシは私たちの近くで冬越しをした昨年の大量発生の生き残りが多くいたのでしょう」

「おうちの周りで見られたものは私たちの生活の明かりなどに誘われてきたのはいいものの、山などに帰れなくなってしまったかわいそうな迷子たちです」

「その結果、今年も私たちの身の回りで見られるカメムシは多かったのですが、本来カメムシが育つはずだったところでは昨年ほどの大量発生がなかったのか、今は都市部にはそこまで多くのカメムシはやってきていないようです」

「それでも、やっぱりおうちの周りに時々やってきてしまうカメムシ。こんなところに要注意!というのを2つご紹介します」

洗濯物や壁、天井、キーワードは白

(大野竜徳さん)
「カメムシは暖かいところが好きです。白いものは太陽の光を反射して暖かいので、カメムシが集まりがちです」

「特に洗濯物は太陽の光をしっかり浴びて、カメムシにとってはとても居心地がいいようです」

「洗濯物に包まれてのんびり休んでいるカメムシをうっかりおうちに持ち込まないよう、取り込む前にしっかりはたきましょう」

「また、同じ理由で白い壁や天井などもカメムシが集まってしまう原因です」

「壁にやってきてしまうカメムシが増えてくると要注意です」

「カメムシは弱い生き物で、仲間を呼び寄せる習性があります」

「白い壁に一匹、二匹とカメムシがくっつき始めると、それを追うようにカメムシが増えてしまうことがあります」

「このまま夜になって光のほうへ飛んで行ってくれるといいのですが、この時期のカメムシは越冬場所を探しています」

「集まってきたカメムシがちょうどいい隙間を見つけるとその隙間に入り込んでいき、さらに仲間を呼び寄せます」

「気が付いたら追い払ってしまいましょう」

窓や押し入れの中、普段開けないカーテン、キーワードはおうちの周りの隙間

ー自宅がカメムシの越冬場所にならないためには、どうしたらよいでしょうか。

(大野竜徳さん)
「カメムシは越冬のための場所を探しています」

「雨などでびしょびしょにならず、風で乾燥したり寒くなったりせず、仲間と安心して休める隙間。そんな場所を探しています」

「暖かい日にコンクリートの割れ目などにカメムシが集まっていることがときどきありますが、こういう冬越しの準備をおうちの周りで刺せないことが重要です」

「そして、まさにそういう場所が上で挙げた場所です。どうしたらいいかというと、こういうところの風通しを良くしてやることです」

「狭い場所にカメムシが入り込むとにおいが充満します」

「すると、そこに仲間がやってきてしまうので、カメムシが集まる前に時々風通しを良くしてカメムシがひそめないようにしてやることが重要です」

「今年はカメムシが少ないとはいえ、見かけることがないわけではありません」

「特におうちの中は暖かくて、冬に寝ぼけて出てきてしまうカメムシがいたりすることもありますので、おうちで越冬させないためにも今のうちにしっかりと対策をしておきましょう!」

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