ノーベル平和賞に日本被団協が選ばれるなど、“核なき世界”の実現に向けた機運が高まる中、広島で原爆被害にあった「被爆ピアノ」による演奏会が青森市で開かれました。
小学校の教室に響き渡るピアノの演奏。
17日、青森市の小柳小学校では1945年に広島市の民家で原爆の被害を受けた「被爆ピアノ」を通して、平和について考える演奏会が開かれました。
ピアノは当時、爆風を受けて傷つきましたが弦にはほとんど被害がなく、譲り受けた調律師の矢川光則さんが修復し、いまも美しい調べで聴衆を魅了しています。
ピアノ調律師 矢川光則さん(72)
「平和は誰かが与えてくれるものではなく、一人ひとりが作り出していく。そういうことを皆さんに考えてもらうきっかけづくりに被爆ピアノは大きな役目を果たしている」
2024年は、ノーベル平和賞に「日本被団協」が選ばれるなど「核兵器の廃絶」と「平和な社会の実現」に向けた取り組みに改めて注目が注がれています。
17日は、これから本格的に79年前の戦禍について学ぶ6年生85人が被爆ピアノの演奏を聴き、実際に鍵盤に触れました。
被爆ピアノを演奏
青森市立小柳小学校 松谷奏空さん(6年)
「鍵盤が軽くて、ペダルもやわらかい。被爆にすごく耐えてきたんだなと感じます」
Q.ピアノの傷をみてどんなこと感じた?
「戦争は大変でつらくて悲しい。次の世代に伝えていきたい」
青森市では19日も被爆ピアノによる平和コンサートが開かれます。
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