工芸品「庄内刺し子」を体験する特別授業が小学校で開かれ、児童たちが地域に古くから伝わる伝統を学びました。

刺し子は農業や漁業などを仕事にする人たちが糸を使って作業着を補強するために始めたものとされています。

酒田市などに伝わる「庄内刺し子」は青森県の「こぎん刺し」「菱(ひし)刺し」と並んで日本三大刺し子の一つとされていて、生活の中にある伝統の美とされています。

田園風景が広がるここ酒田市平田地区も刺し子が盛んな地域のひとつです。

平田さし子の会 藤原祥子 会長「庄内刺し子はこの辺の大事な文化なので継承してもらえればいいなと思ってやっている」

南平田小学校では地域の刺し子愛好会の会員を招いて体験授業を30年以上続けています。

今回挑戦するのは、刺し子で作るコースターです。図柄(ずがら)は「柿の花」。

難易度は高くはないものの秋を感じるぴったりの柄です。

先生の作品を見本に針を進めていきます。

児童「なんか楽しい。失敗するときは悔しいけどできた時はめっちゃ嬉しい」

児童「手作業でやるのが大変」

児童「縫い目の間隔を大きすぎたり短すぎたりしないようにしています」

一刺し一刺し丁寧に作業を進める児童たちは真剣な表情です。

緊張感が伝わってきます。

1時間半ほどの作業を続け、徐々に完成する児童も出てきました。

うまくいかない児童は先生たちに直してもらいながら進めています。

平田さし子の会の藤原祥子先生に聞く、刺し子上達のコツとは?

平田さし子の会 藤原祥子 会長「コツはないね。練習するほかない。何回も縫ってみて初めてわかる」

児童たちは地域の伝統美とコツコツと積み重ねて挑戦する力を学んだようでした。

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