21日からの記録的な豪雨で大雨特別警報が発表された石川県能登地方。震災からの復旧道半ばで再び被災地の住民を襲った災害は、各地に大きな被害を及ぼしています。
石川県輪島市での救出作業現場で取材を続ける記者からの報告です。
救出作業を見守る両親
輪島市塚田町からお伝えします。
こちらでは「人の頭らしきものが見える」と正午前に消防に通報があり、警察と自衛隊も駆けつけ捜索が始まりました。午後1時半ごろには、がれきの中から1人が運ばれていく様子がみられ、その後、高齢男性の死亡が確認されました。
川の上流にある久手川町では、住宅4棟が流され、午後5時半現在も住民3人の行方が分からなくなっています。このうち、中学3年生の喜三翼音(きそ・はのん)さんの両親も、こちらの捜索現場で状況を見守り続けました。
当時、翼音さんは自宅に1人でいたということです。
父親の鷹也さんは、「2回ビデオ通話をして、道路も土石流が来ていた状態だった。『窓から飛び降りる』と言っていたが、土石流に飲み込まれるだけなので『もう部屋におれ』ってことしか言えなかった」と当時の状況を話しました。
また、母親も「LINEで周りの景色を映してくれて、『今こういう状態なんや』って…怖かったと思います。『高いところに逃げてね』と言って『分かった』と。それが最後のやりとり」と話していました。
こちらの現場には自宅車庫の屋根が流れついています。
地元の消防によりますと、これまでに確認されている死者は2人、行方不明の人は13人となっている他、孤立地域も99に及んでいて、捜索活動の長期化も懸念されます。
以上輪島市からお伝えしました。
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