ゴールデンウィークなどの長期休み明けに多くなると言われている“不登校”。
そんな不登校の子どもたちの受け皿に取り組む17歳の少年を取材しました。
細越丹珠浬さん・17歳。
細越さんは高校に通っていません。
「もともと発達障害で学校に馴染めなかったりして、体調悪く休んだりとかもあったんですけど…」
子どもの頃に発達障害と診断された細越丹珠浬(ほそごえにみり)さんは、小学5年生のときから不登校になり、卒業式も家で行いました。中学校には1日も登校することはなかったといいます。
「家を出たら、おばちゃんたちが『学校どうしたの?』って聞いてくるから、それでずっと家にいて…」
文部科学省の調査では2022年度、小中学生の不登校の数は全国でおよそ30万人。
新潟県内にも4759人がいます。
【上越教育大学 いじめ・生徒指導研究研修センター長 高橋知己教授】
「張り詰めた緊張感・不安感、あるいは過度な期待から、こんなはずじゃなかったっていうのがあると、アップダウンが心の中にあるので、その谷間に差し掛かるのが5月だと考えていいと思います」
上越教育大学の高橋知己教授は、不登校の子どもたちが増えるこの時期には、いつも以上に子どもたちと対話をすることが重要だと話します。
「何かあったら話してごらんっていうのを、周りの大人、先生や家族のみんなが、とにかくいろんな話を聞いてあげるのを、4月よりも増やしていい」
「苦しいことを抱えるのではなくて、表現することで解消するって方に向いていってほしいなと思います」
現在フリースクールに通っている、17歳の細越丹珠浬(ほそごえにみり)さんは、およそ2年前、とある“居場所”に出会いました。『自宅待機ぐみ!!!』です。
「不登校の皆が、ボードゲームをやったり、おしゃべりとか…」
『自宅待機ぐみ!!!』は、不登校の子どもたちの居場所をなくさないようにと、地元の大学生やカウンセラーなどの支援を受けて2022年に作られ、現在は小学3年生から高校生までが通っています。
ところが4月になって設立者が大学に進学することから、細越丹珠浬(ほそごえにみり)さんが代わって主催者となりました。
「声がすごく小さくなりながら『プレスリリースをお願いします』って渡しにいったり…。主催者になるのは初めてだし、こういうのを通して変われたらなって」
自身も小学5年生のときから不登校になったという細越さんは、ゴールデンウィークも明けてこれから不登校の子どもが増加すると予想し、ぜひこの施設を利用してほしいとしています。
「長期休みとかのあと、学校行きたくないっていう人もいると思いますし、元々学校行くのが辛い人だったら、(そういう気持ちが)一気に爆発するんじゃないか」
「学校に来たくない人の居場所でもあるので、楽しく話したり、来るだけでもいいので、そういう場になるように頑張ります」
『自宅待機ぐみ!!!』は、新潟市中央区の施設で毎月第三土曜日に開催しています。
また文部科学省では、いじめや不登校などに悩んでいる人を対象に「24時間子供SOSダイヤル」も整備して24時間対応を行っています。
【電話番号 0120-0-78310(なやみ言おう)】
1人で悩まず、ぜひ相談をしてみてください。
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